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薬害エイズ 感染者の苦しみは変わらず
2000年2月24日



薬害エイズ裁判の判決で傍聴席を求め、くじを引く傍聴希望者=大阪地裁前で24日午前9時半、小関勉写す

 1400人以上のエイズウイルス(HIV)感染者と、500人もの死者を出した薬害エイズ。24日、製薬会社のかつてのトップ3人に厳しい司法判断が下った。エイズをめぐる医療や行政の環境は、事件が摘発された1996年当時に比べ格段に進んだとされるが、感染者らが今も差別や日々の厳しい治療に耐える現実は変わっていない。傍聴に訪れた被害者や支援者らは、判決に耳を傾ける被告3人の背中に厳しい視線を浴びせた。

 かつて厚生省の薬務局長を務めた松下廉蔵被告、医師免許も持っていた須山忠和被告、4年前の民事訴訟の和解当時の社長で被害者を前に土下座した川野武彦被告。この日、松下被告は裁判長に一礼し、ほかの2人は真っすぐに前を見て入廷。3人ともスーツ姿で、背筋や両手をピンと伸ばして判決を聞いた。

 実刑判決に3人は動揺した様子は見せなかったが、裁判長が「判決は長くなるから、座って聞いていなさい」とうながすと、松下被告は着席の瞬間、わずかにフラッと体をふらつかせた。

 大阪地検に逮捕、起訴されてから、3人とも仕事はせず、ひっそりと生活しているという。弁護団は「刑事被告人を雇う会社などない。行動は相当、制限されている」と話した。

 


INDEX


・薬害エイズ 感染者の苦しみは変わらず

・皇室 天皇陛下招き「魚類の多様性」でシンポジウム

・阪神大震災復興対策本部が解散

・力自慢50人が「餅上げ奉納」 京都・醍醐寺

・日朝友好議連が設立総会 超党派の169人参加

・朱里ちゃん 米での心肺同時移植断念し帰国


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