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2000年10月20日 ミドリ十字: 控訴審初公判で弁護側が量刑不当を主張 エイズウイルス(HIV)に汚染された非加熱血液製剤を出荷し、患者を感染、死亡させたとして業務上過失致死罪に問われ、1審の大阪地裁で禁固2年〜1年4月の実刑判決を受けた製薬会社「ミドリ十字」(吉富製薬に吸収合併され、その後ウェルファイドに社名変更、本社・大阪市)の歴代3社長の控訴審初公判が20日、大阪高裁(森真樹裁判長)であった。弁護側は「非加熱製剤の販売を直ちに中止するという判断を、一製薬会社が単独ですることは不可能だった」などの理由で量刑不当を主張し、執行猶予付き判決を求めた。 控訴したのは、松下廉蔵被告(79)=1審判決・禁固2年(求刑禁固3年)▽須山忠和被告(72)=同・禁固1年6月(同禁固2年6月)▽川野武彦被告(70)=同・禁固1年4月(同禁固2年6月)。 1審判決によると、松下被告らは、1986年にHIVを滅菌処理した加熱製剤が発売された後も、危険な非加熱製剤「クリスマシン」を出荷。同年4月、大阪府内の大学病院で肝臓病の男性患者の手術に止血剤として使用され、患者はHIVに感染して死亡した。1審判決は「当時は、HIVのウイルスとしての性質は、相当明らかになっていた。感染の危険性は認識できた」とし、3被告の過失責任を断罪した。 松下被告らは起訴事実を認めているが、控訴審でも1審と同様に、薬事行政を担当する厚生省から、非加熱製剤の危険性について情報提供がなかった▽非加熱製剤の販売は営業本部の主導で、被告らの関与は薄かった――などと主張。さらに、被害は加熱製剤への切り替えを進めている最中に起きた、などの点も情状酌量するよう求めた。 この日は3被告とも出廷。人定質問に答えた。 薬害エイズ事件では、東京地裁で元帝京大副学長の安部英(たけし)(84)、元厚生省生物製剤課長の松村明仁(59)両被告の公判が進められており、安部被告は業務上過失致死罪で禁固3年を求刑されている。 【森野茂生、一色昭宏】
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