血友病の治療用に一九七〇年代から販売された非加熱製剤にエイズウイルス(HIV)が混入。投与された血友病患者約五千人のうち、約千八百人が感染したとされ、これまでに五百人近くが死亡。「第四ルート」と呼ばれる、血友病でない患者が非加熱製剤の投与を受け感染した被害者も十三人にのぼる。
患者や遺族が、国と製薬五社に損害賠償を求めた民事訴訟は九六年三月、被告側が被害者一人当たり四千五百万円を支払うことなどを条件に、大阪、東京両地裁で最初の和解が成立。計千三百十五人が和解した。