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5.3.4.6 昭和60年3月のNHF「エイズ最新情報」 また,本件当時のCDCの考え方をうかがわせるものとして,米国血友病財団(NHF)がCDCの協力を得て,昭和60年3月に作成・発行した「エイズ最新情報 エイズと血友病 あなたの疑問にお答えします」と題するパンフレットがある。これは,その体裁及び内容から,NHFがその構成員たる血友病患者に対して,エイズに関する最新の情報を分かり易く伝える目的で作成したものと認められ,そのため読者に対していたずらに不安を与えるような表現が避けられるなどの配慮がうかがわれるものではあるが,ここでは,HIV抗体陽性の意味に関して,次のような記載がある。 「抗体の存在はエイズと診断されたことになりません。」 「このウイルスに曝露されながら,エイズの徴候を何も示さない血友病患者はたくさんいます。ある研究では,重症の血友病患者の90%近くがこのウイルスに対する抗体を有することが示されています。これと対称的に,HTLV−Vに対する抗体は,エイズの危険がないと思われている人たちの1%未満で検出されています。抗体があるということは,その人がウイルスに曝露されたことがあり,これに対して免疫的な反応を示したことを意味するに過ぎません。必ずしも,感染したことを意味するわけではありませんし,HTLV−V感染症に免疫があることを意味するものでもありません。」 「血友病患者の過半数は,現在HTLV−Vに対する抗体を有していますが,これは彼らがこの因子に曝露され,免疫的な反応を示したことを意味しています。このことは,HTLV−Vは一般的には臨床的な徴候を示さないか,ごく軽い徴候しか示さず,エイズが発生するのは稀にすぎないことを意味しています。これは肝炎ウイルスの場合と同じです。血友病患者の大部分はB型肝炎ウイルスの抗体を持っていますが,重篤な肝疾患(たとえば肝硬変)に発展するのは稀です。」 「このウイルスに曝露されても,大部分の人たちはエイズにならないか,ウイルスに接触後,軽い症状にしかならないので病気とは判らないようです。」 「血友病患者がエイズになる危険はどのようなものですか?」という質問に対し,「現時点では,2万人と推定されている米国の血友病患者の僅か1%がエイズにかかっています。」 「エイズは,既に身体全体の健康が損なわれた人に発生しやすいことも,ますます明らかになってきています。したがって,バランスのとれた食事,適切な休憩などの一般的な健康増進法は,エイズの可能性を減少させるのに効果があるでしょう。」
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