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炎上する事故車=10日午前6時15分、三重県鈴鹿市長沢町の東名阪自動車道で(写真提供・三重県警高速隊) |
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三重県鈴鹿市の東名阪自動車道で10日、大型トレーラーが渋滞の列に追突し、7台の多重衝突になって5人が焼死、7人がけがをした事故で、三重県警高速隊は、茨城県日立市東金沢町4丁目、運転手本田恒夫容疑者(33)=業務上過失致死傷容疑で逮捕=が休憩を取らずに長時間、無理な運転をしたため事故につながった可能性があるとみている。本田容疑者が勤めている運送会社からも事情を聴いており、運行計画に無理がなかったかなどを調べる方針だ。
調べでは、本田容疑者は事故直後、現場にいた人に「居眠り運転をしていた」と話した。日立市で荷物を積んで出発したのは9日午後9時ごろ。約9時間後の10日午前5時40分、事故が起きた。
調べに対し、本田容疑者は「関東を走っているうちに渋滞に巻き込まれ、トイレ休憩も取らずに運転していた」などと話している。10日午前6時に大阪市内の倉庫に届ける予定だったという。
ただ、本田容疑者の勤め先の日立市千石町1丁目、井坂倉庫(井坂悦雄社長)は、午前6時に届ける指示は出していないという。同社の担当者は「早く目的地に着こうと思って、(午前6時と)自分で決めたのではないか」と話している。
同社によると、運行計画は運転手に任せており、その代わり、定時連絡として、午前7時から同8時の間に所在を会社に伝えるよう指導していたという。
一方、死亡した5人のうち、軽トラックで焼死体で発見された2人は、愛知県一宮市浅野、運送業水谷勉さん(56)と妻の洋子さん(56)と確認された。
(21:57)
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